私大一般入試「狭き門」に、少子化で推薦、AO枠拡大
私立大学の合格発表がほぼ終わり、受験シーズンも終盤を迎えたが、今年は多くの私立大・短大で入学予定者を推薦入試などで早めに決める動きが広がり、一般入試が「狭き門」となった。
少子化による「大学全入時代」を控え、大学の淘汰(とうた)が予想される中、兵庫県内では入学前年の秋に合否が決まる入試を重視する大学が増え、募集定員の四分の三を推薦組で埋める短大も。
一方で“早期決着型”を選ぶ受験生も多く、予備校や高校は進路指導に頭を悩ませている。(宮本万里子)
一方で“早期決着型”を選ぶ受験生も多く、予備校や高校は進路指導に頭を悩ませている。(宮本万里子)
主に二月に実施される一般入試に対し、前年秋から年末にかけて行われる入試は、指定校推薦、高校長が認めれば出願できる公募推薦、面接やレポートで受験生の意欲や適正をみるAO(アドミッション・オフィス)など多様化している。いずれも小論文や一、二科目の学科試験で合否が決まる。
文部科学省によると、募集定員の推薦割合の上限は二〇〇〇年度、四年制大学はそれまでの三割から五割に、短大は五割から上限なしに拡大。その結果、国公立を含めた四年制大の一般入試の割合は、一九九九年度は平均72%だったが、〇六年度は同62%に下がった。
神戸山手大は、社会人と編入を除く募集定員のうち、推薦の割合は約五割。同短大は推薦が75%を占めた。定員割れを心配する同大は「一般入試で合格し、他大学に流れる受験生もいる。前年秋が勝負」と強調する。
神戸学院大は、定員の約四割が推薦やAO入試組。「経営安定のため、入学予定者は早めに確保したい」と説明する。
関西学院大も定員の約四割を推薦などで決めている。「基本は学力重視だが、一般入試枠縮小の流れが進めば、対応せざるを得ない」とする。
一方、受験生の間でも推薦やAO入試の人気は高い。昨年春、AOで関学大に入学した女子学生(19)は「早く進路を決めたくて、高校二年からAO受験を目指して準備した」と振り返る。
こうした現状に、神戸市内の県立高校の男性教諭(46)は「成績が良いのに入試に挑戦しなかったり、進路が決まると勉強しなくなったりする生徒もいる。門戸が広がるのはいいが、素直に歓迎できない」と困惑気味に話す。大手予備校は「推薦やAO狙いの受験生が増えれば、指導法を見直す必要がある」とする。
「三月六日 神戸新聞ニュース」より
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